D.C.II〜ダ・カーポII〜 その6

朝倉音姫のシナリオをクリア。以下ネタバレ。

年末から年始にかけて、初音島では原因不明の怪事件が頻繁に起きるようになる。
 これに不自然さを感じた音姫は、自分や義之が使えるような魔法が絡んでいるので
はないかと推測し、義之とともに調査していくことになる。
 困ったことがあったらお互いに相談しようと約束して。
 魔法使いの家系に生まれた音姫には、母親の由姫から受け継いだ使命があった。
 それは、かれない桜の木の魔力によって人々にもたらされた魔法が悪用されないか
監視するというものであった。
 調査していくうちに、音姫は急に義之を避けだすようになる。
 その態度に心当たりがない義之はひどく落ち込んでいく。
 しばらくして、夢の中に出てきた芳乃さくらにより、
「怪事件がおきているのは全て『枯れない桜』の木の持つ、願い事をかなえる魔力の
ためであること」
「以前の『枯れない桜』には致命的なバグがあり、それを取り払おうとさくらはアメ
 リカで『枯れない桜』について研究していたこと」
「研究の合間に届く知り合いなどの手紙から、知り合いなどが結婚し、子供ができて
 いっていることに対し、さくらはひどく孤独感を覚えていったこと。」
「それで研究中の『枯れない桜』の試作品を初音島に持ち帰り、当時はかれていた桜
 の木に
 「私にも家族が欲しい」
 と願い、その結果、桜が年中咲く状態に戻り、義之が桜の持つ魔力で奇跡的に誕生
したこと。」
「試作品で咲かせた『枯れない桜』の魔力はさくらが制御していたが、次第に制御が
できなくなり、汚れた願いも叶え始めてしまっていたこと」
「『枯れない桜』を枯らせば、元に戻るようになるが、義之も消えてしまう」
「このことは既に音姫は知っている」
という事実が語られる。
 これは自分には相談できないなと悟った義之。
 決断を鈍っている音姫に自分がいなくなることを承知で桜を枯らせるように薦める。
 桜を枯らせたあと、かかわった人々ほとんどが義之のことを忘れていく中、音姫だ
けは義之のことがみえていた。
 完全に桜が散った後、音姫は自分の思いを再度義之に告白するもののその思いもむ
なしく義之の存在は消えてしまう。
 2ヵ月後。
 普通の桜が咲く季節に、再度音姫が枯れない桜に祈ったところ、その願いが通じて
義之が舞い戻る。

といったような感じのシナリオ。うまくまとまってるかは疑問。
このシナリオはやばかった。終盤何度も涙腺に来た。私は、何か悔しいことがあって涙を流すことはあっても、物事に感動して涙を流すというのはめったにないのだが。
やってみて初めて、ああ、これは後に回すべきシナリオだと思った。よくできている。雪村杏のシナリオで、主人公の存在が消えていく描写は、このシナリオの伏線だったんだろうか。